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粉飾決算じゃなくて?w 東芝・不適切会計(笑)について その2
引き続き、東芝・粉飾決算ならぬ不適切会計(笑)についてです。
粉飾決算じゃなくて?w 東芝・不適切会計(笑)について その1
今回はより深くこの問題を考えてみます。
日本のお家芸「何とぞ穏便に」
東芝は新聞社やテレビ局にとって広告やCMをたくさん出しててくれるお得意様です。粉飾決算の疑惑があるものを不適切会計と言ってしまうのも無理からぬものです。報道機関の誇りとカネを天秤に掛けた結果、カネを取ったのです。
一方、ホリエモンはテレビを始めとするマスコミと敵対していました。ホリエはネットとテレビをコラボしたかったのかも知れませんが、フジテレビを始めとするマスコミに蛇蝎の如く嫌われただけでした。
こんな経緯で(今のところ)東芝は「不適切会計」、ライブドア・ホリエモンは「粉飾決算+実刑+上場廃止」です。
報道機関は「お得意様」に反社会的行為があった場合「報道しない自由」を行使したり「なるべくお得意様に迷惑がかからないような報道」をします。
原発もそうです。原発の爆発を「爆発的事象」と言ったり。あれは政府や官僚が言い始めたことですが、そんなとき、マスコミは鋭い問題意識で真実を突き付けるべきです。
しかしほとんどのマスコミは「波風立たてず穏便に」という報道姿勢でした。よって用語も「爆発的事象」でほぼ統一されていました。しかしあの爆発は誰がどう見ても「爆発」以外の何ものでもありません。そんな噴飯物のごまかしは「噴飯的事象」とでも言いたくなります。問題の本質をごまかすのもいい加減にしろって話です。
このようにマスコミの堕落は今に始まったことではありません。それはある種の構造問題と言えます(東電もバンバンCMを流してましたよね)が、それでも骨抜きマスコミが大問題である事に変わりません。
だからこそ、せめて私たち市井の人間はこれらの問題を考えるべきです。ライブドア事件の場合、ホリエ憎しはいいとして感情論を越えた社会正義を考えるべきでした。
功利主義や「社会的影響」はテイの良い言い訳に過ぎない!
この手の問題で必ず出てくる意見があります。それは「社会に及ぼす影響が大きすぎるので逮捕すべきではない、上場廃止にすべきではない、会社は存続させるべきである」と。
このように功利主義は平然と社会正義を殺すのです。しかもそれが当然のように、何の反省も無く割り切ったカタチで、です。
確かに東芝は日本が誇る大企業です。上場廃止や会社が存続しなくなると社会的に大きな混乱が起こります。
しかしそんなことにならないように他の会社はしっかりやっているのです。日々法律的・税務的・社会的におかしなことにならないよう弁護士資格や税理士資格を持った社員を何人も抱え、コンプライアンス遵守(法令遵守)に細心の注意を払っているのです。
そして経済戦争に敗れた会社は世界に冠たる大企業でも中小企業になったりします(結局、断念したようですが)。
シャープ、「中小企業化」断念 批判受け資本金5億円に/朝日新聞デジタル
だから今回の件は厳正な対処が望まれます。
また、同じように経営不振の銀行に公的資金を注入するのもおかしな話です。
資本主義社会は競争社会という前提があります。
その前提で競争し、いざ負けたときに「公的資金注入」…意味が分かりません。
まずは公正な社会を目指すべきであり、経済性や利便性はそのあとの話に過ぎないはずです。
社会的影響なんてテイの良い言い訳に過ぎません。それは単なる事なかれ主義であり精神の腐敗でしかありません。
「法の下の平等」と「ホンネとタテマエ」
つまり「法の下の平等」を厳正に適応すれば済む話です。しかし日本文化特有の「空気読め」とか「ホンネとタテマエ」が社会的な大問題においても適応されるのが恐ろしいのです。
ホリエモンは逮捕されてその他の企業は逮捕されない。タテマエは「法の下の平等」だけど、ホンネは「まぁお前も大人なんだから(ライブドアと日興コーディアルやオリンパスでは格が違うってことを)理解しろよ」って話です。
そしてそれを平然と受け入れる社会は異常です。やっぱりおかしいんですよ、そんなの。
いつまでも風化させないために
戦争、原爆投下、公害問題…これらは全て同じ過ちを繰り返さない為に、そして愚かな行いを忘れない為の戒めとして語り継がれています。
その意味で「ホリエモンだけ逮捕投獄」も語り継ぐべき問題です。法の下の平等に反する疑惑があるのですから。
企業規模や歴史、マスコミに対する広告出稿量、各方面との癒着など、様々な裏事情があったであろう一連の粉飾問題。結果、ライブドアだけ刺されました。これが百年後の教科書に載れば「2000年前後の日本は暗黒時代だった」と言われるに違いありません。
まとめ
常々、私は国家や空気よりも怖いものは無いと考えていますが、ライブドア以外の疑惑の企業が罰らしい罰を受けないことはその典型だと思います。
国家と空気、そして世間に気に入られれば不正が許され、嫌われていればここぞとばかりに刺されます。
私はいわゆる「ホリエ信者」でもなければライブドア上場廃止で被害を受けたわけでもありません。また、生意気なホリエモンをみて「嫌だな」という感情も正直ありました。
しかしそれとこれとは別です。でもやっぱりおかしいんです、他の企業と扱いが違い過ぎることが。だからこの現状をもう一度考えるべきです。