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捗る人生を送るために…! 謎の年齢制限に気を付けろ! その1
今回は日本社会の至るところに待ち受ける年齢制限についてです。しかし「謎の」って、どういうことでしょうか? 実は社会のそこかしこにある年齢制限より、もっとタチが悪い年齢制限があるのです!
その年齢制限、いったい誰が決めた!?
「歳をとることは可能性が無くなることである」…妙に説得力がありますね。今までの人生で数人からこのセリフを聞かされました。
もちろんそれは事実だと思いますが、えも言われぬ嫌な気持ちになりました。でもそれって本当に本当でしょうか?
歳をとれば病気がちになるし再就職も難しくなります。だけどこの格言めいたセリフを言ったのは元気で健康な人ばかりでした。余命わずかの人ではありません。
私が観察するに、彼らのなかにはさまざまな年齢制限があって、それに従って生きているようです。
だけどそんな年齢制限、誰が決めたわけではないのです。彼らが勝手に年齢を持ち出して自分の行動を規制してるだけなのです!
社会的要請としての年齢
私が見た限りでは歳をとってもデキる人はデキるし、ダメな人はダメ。なので人間の本質は年齢ではない。
ただ、加齢によって人間は変化します。ダメだった人がデキる人になることもあれば、デキる人でも人生に疲れてダメになっていくこともある。また、歳をとって謙虚になる人がいる一方で傲慢になる人もいる。
ではなぜ社会で年齢が重視されるのか? それは年齢で一律にスクリーニングしているからです。
若いほうが病気になりにくいし社会経験が無いほうが素直に物ごとを受け入れてくれる、…つまり使う側の都合通りになりやすい。そんな理由で「若さ」が求められるのです。
なので年齢によるスクリーニングにはある意味合理性があるし、会社は「アナタの隠された才能」が分からない以上、スペックの代表格である年齢で仕分けするより他にないのです。
自主規制の必要などさらさらない!
あくまで会社の場合、年齢で判別すると都合が良いからそうしてるだけのこと。合理的理由があるだけのことなのです。だから私生活では好き勝手にやれば良いのです。
あまり知られていませんが日本は自由主義を標榜する国家です。「日本は何主義ですか?」と聞けば多くの人が民主主義・資本主義と答えるはずです。しかしそれ以上に自由主義、…これがもっとも重要で価値を置くべき国是です。
…なので法律に触れない限り、人に迷惑をかけない限り、年齢なんて気にせず、さまざまなことにチャレンジすれば良いのです。年齢に関して言えば先述の通り単なる目安でしかないのですから。
だけど周囲からあーだこーだ言われますよね…
…これいったい何なんでしょうね。日本の悪しき文化、周りの目とか年齢とか空気読めとか常識とか。こういうものにがんじがらめになってる人、たくさんいると思います。
ネットではバカな事を言っている私もこれらの圧力に打ち克つことが困難です。正直、非常に苦しいです。
これは年齢に限ったことではありませんが、周囲になんの迷惑も掛けて無いのに、ある事柄で勝手に自主規制して行動を制限する…。人生いちどきりと言うわりに、多くの日本人がこの手のことに絡め取られている気がしてなりません。
そもそも「世間」とか「常識」って何でしょう。これに対し、ひとつの答えを鋭く提示した人物がいます。
「(前略)これ以上は、世間が、ゆるさないからな」
世間とは、いったい、何の事でしょう。人間の複数でしょうか。どこに、その世間というものの実体があるのでしょう。けれども、何しろ、強く、きびしく、こわいもの、とばかり思ってこれまで生きて来たのですが、しかし、堀木にそう言われて、ふと、
「世間というのは、君じゃないか」
という言葉が、舌の先まで出かかって、堀木を怒らせるのがイヤで、ひっこめました。
(それは世間が、ゆるさない)
(世間じゃない。あなたが、ゆるさないのでしょう?)
(そんな事をすると、世間からひどいめに逢うぞ)
(世間じゃない。あなたでしょう?)
(いまに世間から葬られる)
(世間じゃない。葬むるのは、あなたでしょう?)
汝は、汝個人のおそろしさ、怪奇、悪辣、古狸性、妖婆性を知れ! などと、さまざまの言葉が胸中に去来したのですが、自分は、ただ顔の汗をハンケチで拭いて、「冷汗、冷汗」
と言って笑っただけでした。
けれども、その時以来、自分は、
(世間とは個人じゃないか)
という、思想めいたものを持つようになったのです。人間失格/太宰治
人がイキイキと生きるのを防ぐのであれば「空気」はもちろん「世間」も「常識」も無くて結構!
「それでは秩序がどうの…」としたり顔で言う人がいますが、そんなことで崩壊するぐらいの秩序なら、最初から無い方がいい。
自主規制による秩序なんてロクなもんじゃないのですから。
まとめ
今回は日本文化の重要な柱のひとつである年齢について検証しました。
年齢が重視される理由に合理性もあります。しかし「長幼の序」の言葉通り、序列に異常にこだわる日本文化に問題があることは明らかです。
このおかげで私たちの心のなかにも「年齢に関する自主規制」がたくさん埋め込まれてしまい、生きづらさや閉塞感を生んでいます。
そんな文化に対する処方箋はあるのか…、難しい問題ですが次回で更に詳しくお話ししたいと思います。