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どこでも茶道! 「あいまい至上文化」もデジタルの時代へw

今回は私が衝撃を受けた「どこでも茶道」を紹介します!

 茶道のお点前をコンピューターで評価するシステムを、東北大学の学生が開発した。理想のかき混ぜ方にどれだけ近いか、竹製の「茶筅(ちゃせん)」に埋め込んだセンサーからのデータを元に採点する。教室に通わなくても学べる。名付けて「どこでも茶道」。

宮城)お点前は?コンピューターが採点 東北大生開発/朝日新聞デジタル

世の中、どんどんデジタル化されていきますね!

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「どこをどう直せばよいか分からない」ってw

東北大学・工学部3年・松田佳歩さんら4人が開発した「どこでも茶道」。

松田さんがこのシステムを開発したキッカケ、それはお茶の先生に「ご指導」を受けてもどこをどう直せば良いか解らないので具体的にデータ化しようと思ったからです。

日本文化の真髄とも言える茶道ですが指導方法も実に日本的です。直すべきところを明言しない、具体的に言わない。弟子が察する文化、師匠はただ範を示すのみ、技は目で盗め…。

なんだよそれって話です。

本気で技を極めようと思えば思うほど具体的な指導が欲しいというもの。そこでこのリケジョは痺れる足にムチ打って立ち上がったのです!

日本の「あいまい至上文化」をデジタル化!

松田さんの茶道経験などから、おいしさは口当たりのなめらかさと泡のきめ細かさ、ムラの少なさ、温度の4要素で決まると判断。それぞれを最適にするためには、茶筅でかき混ぜるときに、①ひじは固定して手首から先だけを動かし②円ではなく直線状に揺れる振り子のように③毎秒6回往復させて④表面温度を56度にする――のが最適だと、試飲を繰り返してつきとめた。

よくここまで分析したと思います。この時点で松田さんのお点前(てまえ)は相当なレベルに達しているはずです。

それはさておき、お茶の味を極めるには「察したり」「目で盗む」より分析して美味しさの秘密をいくつかの要素に分解するのが一番です。

しかしそれではお茶自体が美味しくても所作(しょさ)(行いや振る舞い)が乱れるかも知れません。
茶道はお茶の味と同じくらい所作も大切です。むしろそっちのほうが大切かも知れません。

だけど大丈夫!
モーションキャプチャで正しくて美しい所作も採点できますから。いずれ誰かが開発すると思います。

デジタル化や「学校化」がもたらすもの

デジタル化が進むことで一般人が「秘伝の技」を修得しやすくなりました。また、デジタル化や機械技術とは違いますが、こんな専門学校もあります。

寿司職人養成学校/東京すしアカデミー

従来は寿司屋の大将に弟子入りして何年も下積みしてようやく「お前、握ってみるか」と修行が始まるのが常でした。しかし今はそんな時代ではありません。

youtubeで「寿司 握り方」で検索すると約11,500件の動画がヒットします。シロウトがアップした動画もありますが多くの動画を見て真剣に勉強すれば握れるようになるはずです。むしろネット動画のほうがタメになる可能性さえあります。なんせそのほとんどが解説付なのです。一方の寿司屋の大将はこと細かに教えてはくれません。こっちは「目で盗め」って方針ですからねw

この「デジタル化」「学校化」「マニュアル化」を文化の破壊と捉えるか、それとも福音(ふくいん)と捉えるか。
ただ、今後この流れは加速するはずです。

進歩とは、広く一般人にも幸せが行き渡ること

このようなデジタル化・学校化・マニュアル化に反対する人は「そういうの何となく嫌」って人か「既得権益者」のどちらかです。

「そういうの何となく嫌」な人の気持ち、これは分かります。しかし「既得権益者」に対しては何の同情もありません。

そしてここで言う既得権益者とは、

  • 直すべきところを明言しない、具体的に教えない。
  • 弟子が察するべきだと考えている。
  • 師匠はただ範を示すのみ。
  • 技は目で盗むもの。

これらを当然と考え、できない場合は「弟子が悪い」と言ってのける人です。自分がキチンと指導できないことを棚に上げ、できない弟子のせいにするのです。しかしそれらの不条理・理不尽をデジタル化・学校化・マニュアル化が次々と覆しているのが今の時代です。

今まで一部の人間の特権だったものが、技術を介して一般人にも開放される、こうして歴史は進歩してきました。

今日のデジタル化は、活版印刷の発明によって聖書が一般人に普及したことに似ています。

活版印刷が発明されるまで、聖書は一部の特権者しか読めませんでした。特権者は好き勝手に聖書を解釈して人々を支配しました。しかし一般人に聖書が普及したことで特権者による支配が崩れたのです。

まとめ

話が大きくなりましたが、これからもデジタル化は進んで不条理・不合理が支配する世界に次々と風穴を空けると思います。

また、デジタル化は確実に旧来の仕事を奪います。仮にこの「どこでも茶道」が普及すれば、その分、茶道教室の仕事は確実に減ります。ただちに茶道教室が立ち行かなくなることは無いとしても、月8回教室に通っていた生徒が月5回になるなどの影響が出るはずです。

しかし歴史はこうして進歩してきました。全人類の視野に立てば間違いなく幸せは増大しているのです。

そして今後も思いもよらない分野でデジタル化が起きるでしょう。

また、既得権益なのか、それとも守るべき美しい文化なのかもその都度問われると思います。人間の職がどんどん無くなるという極めて現実的な問題にも直面します。

デジタル化で幸福は増大しますが、同時にさまざまな問題を私たちに突き付けてくるのです。

 

 

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