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宿題代行サービスの衝撃! 先鋭化する世の中とリスク分散について

宿題代行サービスって知ってますか?
私は最近知ってビックリしました!

これは文字通り子供の宿題を業者に代行してもらう有料サービスのことです。
これが大人気ですが、同時に社会問題にもなっています。

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元々は宿題が間に合わない子ども向けのサービスだった

このサービスが出てきたのは2007年頃です。当時は夏休みの宿題が間に合わない子どもの親がこのサービスに頼ったのが始まりでした。

しかしそれから様子が変わります。
宿題が間に合う間に合わないに関係なく、夏休みの宿題はしなくてよいと考える親がサービスの依頼主になったのです。

宿題より受験のほうが大事というホンネ

夏休みの絵日記をつけるより中学の受験勉強をすべきだと考える親がこのサービスの依頼者です。絵日記の時間を塾の時間に変えたいのです。

さて、このサービスの概要をまとめてみます。

  • 全国で15社程度の宿題代行サービス会社がある。
  • 中学受験を目指す家庭の84%が塾の夏期講習に通わせている。
  • ネットで子どもの筆跡の画像を送ると、サービス会社はその筆跡を真似て宿題をやってくれる。
  • 子どもの性格や家庭環境も考慮して、宿題のところどころをわざと間違える演出もしてくれる。
  • 朝顔を育てる、絵を描く、読書感想文を書くなどの代行サービスもある。
  • 漢字ドリルは1冊7,000円程度、作文400字で2,500円程度、立体作品工作は7,000円程度から依頼が可能。

    2015年7月20日放送・TBS「白熱ライブ ビビット」より

お金で時間を買う経済力があって受験戦争突破を第一に考える家庭では子どもの情操教育より受験です。それに情操教育をするほど個性が豊かになり、受験に向かない子どもになる可能性すらあります。

ある意味、受験勉強はいかに個性を殺してどうでもいい知識を詰め込むかがポイントです。あるいは問題の解き方を機械的に叩きこむ作業とも言えます。

だから試験に出ない物ごとは考えるに値しないし、物ごとに疑問を持つのも時間の無駄でしかありません。

親が宿題代行サービスに走る背景とは!?

我が子には受験戦争を突破して良い学校に入ってもらい、その学校から良い企業に入って安定した地位と高い給料を得て欲しい、このサービスの依頼主はこう考えます。

今の時代、年金はアテにならず格差も広がり先行き不透明です。だからこそ我が子に少しでも良い人生を歩んでもらうために幼少時からあらゆる手を尽くします。

そして宿題代行サービスを依頼する親はキレイ事を信じません。
朝顔の観察日記や工作課題のような情操教育が豊かな人生をもたらすとは考えず、受験で難関中学を突破するのが幸せの入口だと考えています。宿題は代行サービス会社に依頼して空いた時間を受験勉強に充てる動きが広がりました。

2015年の今、世の中はここまで先鋭化しました。

だから批判しても無駄!

このサービスが隆盛を極める理由は上記のようなホンネにあります。だから「宿題代行サービスはけしからん!」と叫んだところで依頼する親の心には響きません。そんな「けしからん!」の非難の声を皮肉るようにサービスは拡大の一途を辿っています。

そしてそこには赤裸々なホンネの需要と供給があります。
当初は宿題が間に合わない子どもの親が依頼主でした。しかしやがて、赤裸々なホンネである「夏休みの宿題は無駄。塾に専念させたい」という需要が大勢を占めるようになりました。

私はこのような「意図せずに需要と供給が一致する現象」に興味を覚えます。スマホをジップロックに入れて入浴中に使用するのもそうです。ジップロックの供給者はそんな需要があるとは考えもしなかったはず。しかし実際には需要があった。そして需要と供給は落ち着くところで落ち着いたのです。

勝てば官軍! しかし…、

「勝てば官軍!」…私が嫌いな言葉のひとつです。
だけど宿題代行サービスを依頼する親にとって、受験戦争が突破できれば手段や方法はどうだっていいのです。

しかしそんな考えでも考慮すべきことがあります。それは受験に特化し過ぎると、子どもはそれ以外のことが出来なくなってしまうことです。

人間、様々な能力を分散して身につけていれば何かあったときに強いのです。

オール電化の住宅は電気が止まると何も出来ません。しかし電気の他にガス・予備バッテリー・暖炉・ロウソクがあれば電気が止まっても大丈夫です。

これは最近よく考えることですが、何ごとでもひとつの物ごとに依存するのは危険なのです。

参考記事:
生活のアウトソーシング化は金銭依存が進むぞ!/「生活のアウトソーシング化」と金銭依存の関係を考察してみる!

思うように出世できない、人間関係の軋轢(あつれき)に耐えられない、リストラされた、人生には困難と危機が付きものです。

受験勉強だけでは危機を乗り越える強さが身につきません。宿題を業者に代行させる親であれば友達との遊びも制限するはずです。

結果、受験だけに特化した人間の完成です。その人間は「その枠内」で生きる分には良いのですが、人生の危機が訪れたときや「枠外」に弾き出されたとき、その難局を乗り越えられません。

人生には人間的な強さや人間関係の機微を読み取る力が必要です。受験勉強しかやらなければ、その力は鍛えられません。

ひでぞうのまとめ

効率を追い求めるのは現代社会の宿命です。しかしバランスを欠くと思わぬしっぺ返しを食らいます。

この宿題代行サービスの場合、しっぺ返しを食らうのは受験勉強以外を「させてもらえなかった」子どもです。

親は良かれと思ってやっていても、これからの時代、どんな能力が必要になるかは誰にも分かりません。

変化が激しい時代に受験勉強だけに特化させるのは危険です。

以上の観点から宿題代行サービスの危うさを指摘しておきたいと思います。

 

 

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