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「各位」って何だよw 序列文化の有害性を徹底検証!

今回は日本社会に根付く悪質かつ有害な序列文化についてです。タイトルにある「各位」とはなんでしょうか?

かくい 【各位】
大ぜいの人を対象にして、その一人一人を敬って言う語。皆様。皆様方。多く、改まった席上や書面で用いる。「会員―にお知らせします」

各位/goo辞書

…そのひとりひとりを敬って言う語、なんですね。
でも「皆様」のほうが良いと思うのです。

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各位」を「皆様」に変えても問題ありません

かく 【各】
おのおの。それぞれ。いろいろ。「各位・各界・各国・各自・各社・各種・各省・各地・各人各様」

各/goo辞書

各位ってのは「それぞれのにいる人たち」という意味です。位とか序列って本当に大好きですよね、日本の会社と社会は。

いい加減そういうの流行らないんですよ! そしてなにより面倒くさい。だから一律に「皆様」で良いと思います。

なにがどう面倒なのか!?

そう言っても私たちはこの文化のなかに生きています。なので初対面の人と会ったとき、瞬時に「どっちが上でどっちが下か?」の探り合いが始まったりしますが、心底面倒なんです。

相手のほうが年上なのか年下なのか? 敬語を使うべきか? むしろタメ口で行くべきか? プライベートの場合は主に年齢によって「上か下か」の探り合いになります(サクッと聞く場合もあるけど)

仕事の場合も面倒です。パッと見わかりづらい肩書き(主事だの主幹だの)だと「自分の目の前にいる3人は誰が上で誰が下で誰が真ん中か」的な思考が始まります。
また、1人が係長であとの2人の名刺に肩書きが無かったら「どっちが先輩で、どっちが後輩か?」あるいは「2人は同期か?」的な思考が始まります。

探り合いもさることながら、それによって態度を変えたり態度を変えられたりが面倒です。こっちが態度を変えないと(へりくだらないと)面白くない人がいたりで、自分が自分であり続けることが困難になります。

ああ面倒くせぇ。だったらいっそのこと日本国民全員の年齢×クルマ(笑)×住まい×肩書き×年収=偉さの数値を算出して名刺とスマホに表示すりゃあいいじゃねぇか!

でもこういう意見は却下されますね。人権侵害? そうじゃありません。
多くの日本人は「序列の探り合い」が大好きだからです。明確にされたんじゃ探り合いになりません。それに表向きは「みんな平等。悪平等でもいいからみんな一緒が素晴らしい」ですから。

最初は違和感があった「さん付け」

ある日、取引先の某外資企業の担当者からメールが来ました。「このたび私ことAは今週末で退職することになりました。後任はBさんとなりますので…」という内容の挨拶文です。

最初「普通、Bさんのことをさん付けにはしないよね」と思いましたが、これこそ悪しき日本文化に染まった考え方だと気付きました。
日本文化には「身内をさん付けしない」ルールがあるので違和感を感じたのですが、よく考えてみれば誰をさん付けで呼ぼうが何の問題も無いのです。

そもそもBさんからしたらAさんに呼び捨てされる覚えはないし、AさんもBさんのことを呼び捨てする理由はありません。そしてメールを読んだ私もBさんが呼び捨てにされることでメリットが発生ことはありません。

だけど日本には「身内は(おとし)めておけ」という有害な文化があります。その文化で挨拶文を書くとBさんの人権が剥奪されるのですw 意味がわかりません。

愚父、愚妻、愚兄、愚弟、愚息…、愚家族!?w

これ、笑いをこらえながら書いています。全員愚か者しかいない一家でも家系が途絶えなかったって凄いですねーって。

こういうのもういいでしょ、気が済んだでしょ、何十年、何百年へりくだり文化が受け継がれてきたのか知りませんが国際化社会の時代です。もういいじゃんって話です。こうやって勝手にへりくだってお互い気持ち良くなってるのが気持ち悪いんです。

へりくだられた側は「うむうむ」ってなもんで、へりくだった側だって「ワシ、如才(じょさい)無くやってるわぁ」みたいな満足感。

そんなことを日本全国1億3000万人が今日も汲々(きゅうきゅう)としながらやっていることが残念です。

なぜそんなに「文化」に目くじらを立てるのか!?

…それはこんなものに普遍性など無いからです。そして下らないし有害だからです。なぜ有害なのか? それは相手を立ててへりくだっているうちに、自分の身内や弱い立場の人間に対して「コイツはぞんざいに扱っても良い」という考えが育つからです。

実際、昔の女性、特に結婚して奥さんとか主婦とか呼ばれていた女性がどんな扱いを受けていたかを考えれば分かります。時代が明治から大正、昭和、そして終戦後、(カタチだけでも)民主主義になって少しはマシにはなりました。しかし未だに「個」を認めない文化がこの国に蔓延しています。

また「これは文化だから」とか「カタチだけだから」と考える人もいますが、それについてもハッキリ否定しておきます。

まず、そんな文化が美しいとは思えません。カタチだけでも充分気持ち悪いのです。「個」を認めず「上」に対して「下」がへりくだる、そもそも上・下って何だよって話です。

念のために言っておくとですね、全日本国民ランキングがあったとして、私の順位が1億3000万位(=最下位)だったら単なる私のヒガミですが、そうじゃない。現実社会で私の立場は「上」にも「下」にもなります。しかし「上」になったときでも「なんだかなぁ」になるし、「下」の場合は気持ち良いはずがありません(しかも単にカタチだけにとどまらず、理不尽を強要される危険性がありますからね)

そして、そう振る舞ってるうちに心に悪影響を及ぼします。いちいち上か下かを考えてから自分がどう身を振るかを決める文化だと「誰であろうが自分はこうだ!」というアイデンティティが育ちません。確固たる「個」が育たない。日本人がワラワラ集まってもお互い様子見の付和雷同になるのはこれが原因のひとつです。これが美しい文化のはずがありません。

また、世の中善人ばかりならいいですが、現実は違います。「上」の立場を利用したパワハラが横行するのはそのためです。

「個」が確立した西欧社会でもパワハラがあると思いますが、パワハラされても「じっと耐えるのが下の者の美徳」なんて考えは毛ほども無いはずです。

じゃあどうすればいいの!?

ひとりひとりが意識を変えたり深く考えるしかありません。まずは「この文化を継続することで誰が得をするのか」とか考えてみる。

特に今、社会問題になっているブラック企業、なぜこんなものがまかり通っているのかを考えると、さまざまなものが見えてきます。

参考記事:ブラック企業を下支えする日本文化の精神性について

ブラック企業で精神を病んだり過労死するなら妙な上下関係などいりません。仮に多少、社会秩序が乱れたとしても、です。そもそも過労死が発生すること自体、すでに異常な社会ですから。

近代化論でも書きましたが、妙な上下関係ではなく指揮命令系統としての関係だけで良いのです。

「全体が大切」な文化、「自由・個人」が大切な文化

このように「自分は自分、相手は相手」という「個」が無いからおかしなことになるのです。また、「Bさん」を呼び捨てにするとか、愚父・愚弟などの言い方でも「お前にそう呼ばれたくない」って人もいるはずです。

突き詰めて、あえて重箱の隅をつつけば、自分を愚か者と称するかどうかは自分で決めるべき問題であり、他人が勝手にそんな言い方をするのは傲慢な話でしかありません。

しかし「文化だから」と言われると途端になにも言い返せなくなります。「みんなやってるから」と一緒です。
「みんなやってるから」「文化だから」…、その「みんな」や「文化」が本当に正しいかを考えるべきです。

少なくとも私は「全体」より「個」が大切です。また、可能な限り自分で決定したいと考えます。可能な限り他人の自己決定権も尊重したいと考えます(ときに努力と辛抱が必要ですが)

個人主義者で自由主義者を目指していますが、日本の言葉にも良いものがあります。「和して同せず」とか。
こういう言葉が埋もれているのが残念です。しかし日本文化のなかにもキラリと光る良いものがあると信じて、日々模索したいものです。

まとめ

今回は日本にはびこる序列文化と「個と自由」の優先度が低い社会について考えました。

初めて身内を「さん付け」している文章を見たとき、違和感がありました。しかし考えてみれば全く問題ありません。だから「身内でもさん付け」のルールが普及すれば良いのです。これからの時代、それがスタンダードになれば良いのです。

序列文化は儒教の影響と言われています。
また、英語のbrother(兄弟)やsistar(姉妹)は「どっちが上でどっちか下か」がはっきりしない場合がある単語です。

英語のbrotherやSistarという単語を勉強して、最初に驚くのは、兄とか弟、姉とか妹という関係が分かっても、二人のうちどっちが上かということに関して英語はそんなに関心がないということです。「マイクは、私のbrother」とだけ書かれて、兄なのか弟なのか分からないままということが、小説でも普通にあります。
それは、兄弟であることが重要なのであって、どちらが年上かということは、じつはたいした問題ではないからです。

「空気」と「世間」 (講談社現代新書)/鴻上尚史

これを知ったときは本当に驚きました。文化が違えば序列なんてたかがそれだけのことです。よって普遍性などありません。

序列がどうのよりももっと大切なこと・もっと楽しいことがあるはずです。私はそっちを大切にしたいと思います。

 

 

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